<第1回のあらすじ>
松尾さんのご案内のもと、ホゲット石鍋制作遺跡を目指し、山を歩くHOGETメンバー。松尾さんが石鍋に興味を持つようになったきっかけや、遺跡を見つけるコツ、研究の道具などについてお話を伺いながら歩みを進めた。
●そうして山を登っていると、ホゲットメンバーの一人が興奮気味に、大声を上げた。
松 お〜、よく見つけましたね!これは平べったくて、石皿に近い。そうだな、大体、13世紀ぐらいのものかな。
H えっ、13世紀!? どうやってわかるんですか?
松 大きさや削り方が時代ごとに違うので、大体推測ができます。最初の頃は、露出している岩から直接石を掘り出すからサイズが大きくて、耳(取っ手)も縦についている。その後、素材の石が減ってくるとサイズが小さくなってきて、形も時代に合わせ「羽釜形」になってきたり……あ、ほらっ、ここにも未製品が落ちていますよ。
H えっ、どれですか? (※見慣れていないので、山に転がるただの石にしか見えない)
松 ホラ、ひっくり返したらノミの痕跡が見えますよ。
H 千年近く前のものが、こんなにゴロゴロ落ちてるなんて、ちょっとビックリです……石鍋遺跡、すごい……。
松 だんだん見る目ができてきて、すぐに「これかな?」って気付くようになりますよ(ニヤリ)。
H そう言われると、あれもこれも石鍋に見えます(笑)。
〜ここからはHOGETペーパーでは未収録のレポートです〜
●松尾さんと一緒に散策をしていると、「おや? これも石鍋では?」「絶対ここから削ったね…」と、だんだん石鍋づくりの痕跡が「見えて」くるように。次から次に発見しては、興奮しきりのHOGETメンバー。
※当然ですが……国指定史跡ですので、こうした未製品の石鍋の持ち出しや、遺跡を荒らすような行為は厳禁です。